2009-01-01から1年間の記事一覧
中旬から急に冬将軍が大暴れして、パリでは数日に渡り雪が降りました。フランスはセール期間が自治体により決められるのですが、消費の冷え込んでいる今年は例外なのか一年中色々と理由をつけてマークダウンを掲げる店舗も多かったように思います。 拙ブログ…
登喜夫さんのメンズウェアの特徴の一つオム・オブジェHomme Objetのコンセプトを象徴するようなハイウエストのパンツです。 ストレッチ性のある素材はウエストを絞り更にジッパーでマークしていてまるでコルセットのようです(コルセット付きのパンツは以前…
この時期毎週末パリではヴィッドグルニエvide-grenierと呼ばれる市民フリーマーケットが開催されていて私もよく足を運ぶのですが、トキオクマガイの靴に巡り合うことができました。 マリンブルーのカーフと黒のパテントレザーのコンビになっていて、側面に3…
島本さんが、さらにパリでの登喜夫さんについてお話しくださいました。 <個別の質問> Qa. 島本さんは登喜夫さんのすべてのブランドロゴ(セリフの美しいロマン書体のロゴ、手描き風の"homme"、少し平べったいゴシック書体のHOMME DE NUIT)をお手がけにな…
島本美知子さんが拙質問状にご回答くださいましたのでご紹介します。島本さんはパリ在住のイラストレータでフランスの『エル』、『マリークレール』、『フィガロ』などそうそうたる誌上で活躍していらっしゃいます。故・伊丹十三監督の映画「静かな生活」では…
『Dépèche Mode』は、かつてロックグループ名にもなった、敏感なセンスを持ったフランスの季刊モード誌でした(現在は休刊)。 登喜夫さんの靴の3期目コレクションに関する記事を巻頭『avant-garde』コーナーで見つけました。執筆は現在も活躍中のジャーナリ…
引き続きネット検索を続けていましたところ、ベルギーにあるSONS – Shoes Or No Shoesという靴に関する展示施設を見つけました。 とても面白い建築物の中に、アーティスト/世界の靴/デザイナー/漫画・イラスト/文献というコレクションをお持ちです。 登…
ブログを始めて以来たくさんの方からさまざまな情報をいただき深謝いたしております。2008年2月にまとめた「登喜夫さんとその周辺の方々」も追加情報がたくさん出てきましたので、ここに最新版をご紹介させていただくことにしました。 ↓文字が小さくて読みづ…
'83春夏「ギリシャ」コレクションの広告キャンペーンです。私見ですが80年代のDCブランドラッシュの頃が、広告が単に商品を見せるカタログ的性格のものに加え、デザイナーの世界観を見せるイメージ的な役割も兼ねるものも登場した面白い時期だったのではない…
登喜夫さんについて私がお話をうかがいたい方の中に、モードクリニシュエ平川武治氏の名前がありました。私は氏が評論をご寄稿されていた『ハイファッション(現在休刊・webマガジンにて情報発信中)』『ジャップ(zyappu・現在廃刊)』を愛読していたこともあ…
*ブランドラベルが登喜夫さんのデザイン時期のものですが、ご本人のデザインかどうか定かではないことをはじめにお断りさせていただきます。 とても軟らかいカーフのアンクルブーツの、つま先をカットして鼻緒をつけたハイブリッドなピースです。足入れの部…
'87春夏は世界中のエスニック風スタイルが見られましたが、闘牛士ルックとも呼べそうなショート丈ボレロとコルセット風ベストを細身のボトムに合わせたボディコンシャスのセットアップが男女問わずとても印象的でした。 このベストは黒のレザーで仕立ててあ…
おそらく登喜夫さんの手がけた最後のコレクション、’88春夏のマリンテイストの襟無しジャケットです。とても目の詰まった紺地のコットンジャージーはボンディングのような裏地が付いていてとても張りがあります。白のリブのアクセントが清潔感あふれる印象で…
更新が滞り大変失礼いたしました。 前項でご紹介したシャツと同じシーズンと思われる開襟シャツです。フリーハンドで描いたストライプは左右の身頃で太さを変えインパクトが強い一枚です。 ☆ Chemise à manches courtes Elle a l’air de la même collection …
'87春夏と思います、白い綿のシャツです。このシーズンは襟元にアクセントを持たせたシャツがたくさん登場して『デカ襟』流行の一端を担いました。 このシャツはそれほど襟も大きくなくシンプルなスタイルですが、胸から肩、背中にかけて幾何学模様がハンド…
管理タグがないため憶測になりますが、シルエットから前項ご紹介したジャケットと同じく'87-'88秋冬シーズンと思われる、黒のウールのショートジャケットです。貴重なサンプルを譲っていただきました。ノーベンツでダーツをとりながらウエストをシェイプしボ…
アシンメトリと共に’87-‘88秋冬コレクションのデザインテーマとなったのはゴムでした。 このモスグリーンの裏革のジャケットも、腰の部分に5センチ幅のゴムを付け、さらにダーツを寄せてウエストをシェイプしています。6つのボタンは飾りで、ジップで開閉し…
“悦楽のフレンチ・スタイルが気になる”というフランス特集号です。表紙にあるようにセルジュ=ゲーンズブールSerge Gainsbourgを巻頭に'80年代初頭のパリカルチャーを伝えています。 三番目の特集記事として“トキオに教えてもらったもうひとつのパリ”が18ペ…
“価値ある靴”という特集が組まれた当号はMIHARAYASUHIROはじめ内外のシューズブランドが多く紹介されています。その中に過去のシューズデザイナーをとりあげたページがあり、ロジェ=ヴィヴィエ Roger Vivierやサルバトーレ=フェラガモ Salbatore Ferragamo…
前項でご紹介した『男子専科』には'83-'84AW東京コレクションのリポートページもありました。以下、TOKIO by DOMON紹介文の転記です。 ☆ DOMON(後半抜粋) TOKIO by DOMONはこのシーズンのナンバーワンのショーとして絶賛したい素晴らしいコレクション。テ…
巻頭にDOMONとTOKIO by DOMONをフィーチャーした下記特集ページが組まれており、コレクションの評価の高さがうかがえます。 ☆ 東京物語 ウエルカム・トゥ・トーキョー。ダンセンのファンにとっては、見覚えのある顔の青年たちが、はるか南の国から、はじめて…
左のフラットシューズはバレリーナのようなユニセックスのデザインで、裏革使いがどことなくアジア風でもあります。 右のパンチングレザーの靴もユニセックスぽいフォルムで、’86春夏のエスニックに華を添えていたことでしょう。 ☆ Chaussures à lacet mascu…
左のオペラパンプスのモチーフは黒猫でしょうか?黒豹です。レディースのネズミパンプスには添えられているしっぽは付いていません。 もう一つは型押しの表革とヌバックのコンビシューズです。表革のカッティングがバロック風のモチーフで、紐通しの部分がお…
自分で身につけられるものという目安で手元にあるTOKIO KUMAGAÏの服や靴ですが、これだけは例外で女性ものパンプスです。 箱も製造番号もないのでいつのものかはわかりませんが、'84春夏にポップアートをテーマに発表されていたのでそれ以降ではないか、と思…
'87-'88AWコレクション・ショウで使用されたフエルトハットです。うまく撮れていませんが、わざといびつな形に作られています。アシンメトリーのジャケットやスペンサージャケットなどに合わせられていました。 ☆ Chapeau 'gothique' en feutre Il a été pré…
『AXIS』は洋の東西を問わずさまざまなクリエイタを紹介している、日本を誇る季刊デザイン誌ですが、登喜夫さんについても『自然・創造・表現・自由・理論―熊谷登喜夫の世界』という記事を掲載しています。以下、彼の言葉のみ引用させていただきます。 「マ…
'88春夏、登喜夫さんご自身による最後のコレクションのリスト(一部)です。 M-1 Reverie – Song For Guy / Elton John M-2 Your Song / Elton John M-3 Sorry Seems To Be Hardest Word / Elton John M-4 Theme Seasons / Elton John M-5 Good Bye Yellow Bri…
日本にもどってきています。実家の本棚に保管している雑誌などの中からいくつかご紹介しようと思います。 ’87春夏はアジアアフリカのコロニアル風な雰囲気と『「ベニスに死す」を想い起こさせる』(カッコ内誌上より引用)スタイルでしたが、ランウェイの演出…
'87-'88AWコレクションテーマの柱の一つ、アシンメトリーの濃紺ウールギャバジンジャケットです。向かって右身頃がピークトラペル(剣襟)シングル合わせ、左襟がノッチラペル(菱襟)ダブル合わせになっています。裾の落ち具合が1/14でご紹介したシャツとなんと…
目の覚めるような深紅の光沢のある生地で仕立てたジレです。色合いと立ち上がりをつけた胸元がなんとなく中国風な雰囲気です。確か『BRUTUS STYLE BOOK』で毛皮の襟巻きと一緒にコーディネートされていました。 ☆ Gilet en cramoisi Avec sa couleur et son …