Hommage a TOKIO KUMAGAI

パリをデザインの拠点とし、東京コレクションで発表を続けたファッションデザイナーの軌跡をたどります

HOMME DE NUIT TOKIO KUMAGAÏ 単独ヴィジュアルブック ペーター佐藤

Cover, like as ink drawing / 水墨画のようなカバー こちらも長い間存在を知らなかった、オム・ド・ニュイ・トキオクマガイの単独のヴィジュアルブックです(おそらく、ブランドを立ち上げた1986年春夏コレクションのもの)。 上田義彦氏による、着用してポ…

ACCESSOIRES ヴィジュアルブック(1989)

real animals printed necktie / 動物プリントのネクタイ アンニュイな女性の雑誌広告がとても印象的なアクセソワールの写真が、ヴィジュアルブックにまとめられいているとは長い間知りませんでした。 TOKIO KUMAGAÏ ACCESSOIRESのバッグは、レザーもしくは…

岩立マーシャ氏の語る登喜夫さん 番外編

数年ぶりにマーシャさんとメッセージのやり取りがあり、再びお話を伺う機会を持つことが叶いました。 登喜夫さん没後にTOKIO KUMAGAÏブランドに関わられた、いくつかのシーズンのヴィジュアルブックをわけていただいたのですが、その折に、ダイニングバーを…

ACCESSOIRES ヴィジュアルブック ロバート・メープルソープ

Daypack designed by Tokio / 登喜夫さんデザインのリュック 岩立マーシャ氏の語る登喜夫さん その2 でマーシャさんがお話しくださった、ロバート・メープルソープ(1946-1989)の撮影によるアクセソワールラインのヴィジュアルブックです。メイルヌードのみ…

FOOT PRINT (MOMU, Antwerpen) exhibition catalogue

表紙はマルタンマルジェラのタビブーツの靴底模様 2015年秋から翌年初めにかけて、ベルギー・アントウェルペンのモード美術館MOMU -MOde MUseum- にて FOOT PRINT と冠した靴に関する企画展が開催されました。この展示の発起人でもあり、アントウェルペンで1…

『ハイファッション』1988年2月号 No. 166(二・終)

追悼ページには、当時の文化出版局パリ特派員でいらした藤井郁子さんの以下の文章も添えられていました。 ***** トキオの、ミサに臨んで。 藤井郁子 「パリ、東京、ニューヨーク クリストフ・ジラール、フランソワーズ・ビュリ、デュイ・セードが 十一…

『ハイファッション』1988年2月号 No. 166(一)

登喜夫さん没後に発表された1988年春夏コレクションが店頭に並ぶタイミングで、『ハイファッション』が追悼特集を掲載しました。友人で詩人の高橋睦郎さんが、ランウェイショウ当日のお気持ちを寄稿されています。***** トキオは生きている。 高橋睦郎 …

三十三回忌

登喜夫さんが天国に召されたのが1987年の10月25日、昨日がちょうど30年の節目の日でした。 10月22日の日曜日に、三十三回忌の法要を執り行ったとご遺族の方がご連絡くださいました。 ☆ 30ème anniversaire C'est le 25 Octobre 1987 que Tokio s'est éteint …

R.I.P.

更新が少なくて申し訳ありません。 昨年のことなのでご存知の方も多いと思いますが、登喜夫さんのアシスタントとして長年クリエーションを支えた栃木県益子のSTARNET創設者・馬場浩史さんが他界されました。一度メールのやり取りをさせていただきましたが、…

ゴム使いのハラコスリッポン

昨年8月にフランスの売買サイトを通じて、パリ在住のアーティストから譲っていただいたデッドストックの’85-‘86秋冬コレクション・スリッポンです。濃い色の部分がモスグリーンのモデルもあったそうです。 ☆ Mocassin en poney De la collection ’85-’86 Aut…

Kandinsky パンプス

昨年9月にパリのヴィンテージショップfr/jp design & vintageで見つけたアートシリーズ、’84春夏コレクションのカンディンスキーパンプスです。レザーにカットを入れて象嵌のような効果を出しています。 ☆ Escarpin inspiré Kandinsky De la collection ’84 …

R.I.P.

登喜夫さんのアイディアをプロダクトとしてTOKIO KUMAGAïの靴に昇華させた協働者、イタリアの Mr. ZAGATO Amelioが2014年1月8日、ミラノでご逝去されました。’90年代以降は MMM – Maison Martin Margiela の靴製作に携わり、ブランドイコンの一つになってい…

『BRUTUS』1985年12/15号 No.125 マガジンハウス(6・終)

Et Tu, BRUTE ? 重力のフェティシズム 熊谷登喜夫(デザイナー) 日本人と西洋人の共通点はクォリティを重視しての伝統との往復 今のぼくの生活はパリだけではない。東京にも年4回くらい帰っているし、こうなればもう、東京に旅行にきているというより生活…

『BRUTUS』1985年12/15号 No.125 マガジンハウス(5)

Et Tu, BRUTE ? 重力のフェティシズム 熊谷登喜夫(デザイナー) ブルース・ウェーバーの凄さは、セクシーさを際立たせる挑発にある 最近セイコーの腕時計のデザインをやる機会があり、そのカタログ用の写真をブルース・ウェーバーに依頼した。彼の作品が写…

L’Officiel Blog 2012/02/04

モード雑誌L'OFFICIELのブログに面白いエントリーを見つけました。レタッチ写真で独自の世界観を創り続けているピエール&ジルの初期のモチーフは「証明写真」photomatonだったのですが、その作品の中に、登喜夫さんがピエールと写っているものがありました…

『BRUTUS』1985年12/15号 No.125 マガジンハウス(4)

Et Tu, BRUTE ? 重力のフェティシズム 熊谷登喜夫(デザイナー) 所変われば光も変わる。光陰、“映画”の如し。インドで満月と戯れる パリジェンヌはパリで見ている分にはきれいなのに、日本に連れてくるとブスになる。それは、光が違うということだと思う。…

『BRUTUS』1985年12/15号 No.125 マガジンハウス(3)

Et Tu, BRUTE ? 重力のフェティシズム 熊谷登喜夫(デザイナー) ペニシリンの大量投入に、意識不明の瞼に浮かぶ幼少のみぎりの体験 フェティシズムを日本語に訳すと胎児主義ということになる。フェティスとは胎児のことだ。近い意味でオプセッションという…

『BRUTUS』1985年12/15号 No.125 マガジンハウス(2)

Et Tu, BRUTE ? 重力のフェティシズム 熊谷登喜夫(デザイナー) 知るにつれ靴から広がる重力の法則。靴は人間のアースなるか インドからパリに帰って、自分なりに新たな動きをとってみると、けっこういろんなつながりがあることに気づいた。不思議なことに…

『BRUTUS』1985年12/15号 No.125 マガジンハウス(1)

Et Tu, BRUTE ? 重力のフェティシズム 熊谷登喜夫(デザイナー) ***** 『BRUTUS』のリレーコラムに登喜夫さんが寄稿したものです。 ***** 住めば都。住まずとも、タクシーの窓越しにパリの都にひと目惚れ 学生を終えて、まだ仕事というものを全く…

Homme タグ THB7-309180

アクションペインティングシリーズとでも言いましょうか、白のコットンシャツに黒で手書き模様をのせてあります。 これは肩の部分に縦にストライプが描いてあり、脇の部分のストライプ加減を見ると本当に一枚ずつ手書きしたのか、と思わされます。プリント地…

『いつも心に少女。』商業界 たかのてるみ+T・P・O編(4・終)

T もう、なんか、さっきから誉められどおしで・・・。タマに会うから、ちょうどイイんだろうね。 Y うん、私も年に一度ぐらいはパリに行くからね。クマに会えるのも楽しみだしさ。スケジュールがつまっていても、クマとは食事をして、お互いにさ、近況報告し…

『いつも心に少女。』商業界 たかのてるみ+T・P・O編(3)

Y クマとは友達になれたことで、すっごくウレシクって、すぐに、コシノ先生のところのパーティに誘っちゃったんだ。 T コシノ・ジュンコは、一世を風靡していたもんな。 Y そう。大御所よ。尊敬すべき大先輩。で、私たちはペーペーだったもんね。先生の世界…

Homme タグ THK6-183095

オム・オブジェHomme Objetのコンセプトを踏襲した黒のコットンリブのジップポロです。正方形に近いボックスカッティングのシャツに比べ、カットソーはかなりフィットするアイテムが多かったようです。 ☆ Polo noir “Homme-Objet” : de sa griffe Homme Un p…

『いつも心に少女。』商業界 たかのてるみ+T・P・O編(2)

Y 学生時代からクマは世界的なデザイナーになりたかったんでしょ? T うーん、自分は、自分だからねェー。れいさんのね、僕はメチャクチャさが好き。やっぱり、普通じゃないし、普通の女じゃないし、すっごいバイタリティーあるもん。学生時代と全然、変わっ…

『いつも心に少女。』商業界 たかのてるみ+T・P・O編(1)

現在の東京ファッションの一つの流れとしてのロリータルックが支持されていますが、このトレンドを産み出したのは1974年発足の子供服ブランド・シャーリーテンプルという説もあります。 創業者にして初代デザイナーの故・柳川れい氏は(途中退学されましたが…

『an・an』1982 1/29号 No. 317

ケンゾーさんが表紙のアンアンはインテリア特集でたくさんのデザイナーが自宅を紹介しています。サンジェルマンデプレの、登喜夫さんの屋根裏のアパート(80平方メートル)が写真付きで紹介されています。以下、記事内の登喜夫さんのコメントです。 「入った…

本年もよろしくお願いいたします

2012年はあまり更新がありませんでしたが、本年もよろしくお願いします。 ☆ MEILLEURS VOEUX BONNE ANNEE 2013 ! ☆ SEASON GREETINGS A HAPPY NEW YEAR 2013 !

グラフィカルなアクセサリー

蝶タイとスカーフの水玉は白ではなくてゴールドとベージュです。Some Graphical accessories

GUEN-MAÏ

登喜夫さんが時々通っていらしたマクロビオティックのお店「ゲンマイ」でランチを頂きました。 ☆ GUEN-MAÏ J’ai déjeuné dans une cantine macrobiotic où Tokio a fréquenté. ☆ GUEN-MAÏ I had a lunch at the Parisian macrobiotic cantine where Tokio so…

『ハイファッション』1987年8月号 No. 160(四・終)

(前項からの続き) トキオ、ロジェ・ヴィヴィエをオブテールに訪ねる カムバックした靴のクチュリエ− 僕は靴を作るとき、デッサンから始めたり、フォルム(木型)の上でラインを決めた後、イタリアの専門家に任せてしまう。テクニックのことはゼロなんだか…